カンジダ症と膀胱炎の関係
女性に多い病気として「膀胱炎」と「カンジダ症」があります。
別々の病気なのですが似た症状もあったり、同時に併発して合併症のようになったりして紛らわしいケースも少なくありません。
「膀胱炎」は、細菌(主に大腸菌など)が尿道から感染して膀胱内で繁殖し炎症を起こす病気です。
大腸菌は人の大腸に存在している菌ですが、女性の場合は尿道が短く、尿道と肛門などが隣接しているため、女性に多い感染症です。
男性も膀胱炎を発症するケースはあのますが、構造上から女性の方が圧倒的に多いのは事実です。
尿道に大腸菌が侵入しても、排尿によって少量のうちに排出されれば良いのですが、女性は尿意を我慢したりすることも多く、繁殖させてしまいやすいとも言われています。
膀胱炎の症状は、排尿後の痛みと残尿感で、頻繁に尿意を覚えてトイレに通うけど、実際には尿は少量で痛みがあったり、尿道周囲のムズムズした違和感などを訴える人もいます。
膀胱炎も繰り返しやすい炎症なので、薬剤でキチンと治療しなければなりません。
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「カンジダ症」「カンジダ膣炎」は、カンジダ菌という真菌によって感染し、異常に繁殖させてしまうと発症します。
カンジダ菌も、大腸に寄生していることが多い真菌で、女性の膣に寄生しているケースもありますが、膣の自浄作用が機能しているときはトラブルにもならず、問題のある菌ではありません。
体力低下や免疫力の低下によって、膣内の自浄作用がバリア機能として働かなくなると、カンジダ菌を過剰に増殖させる結果となりカンジダ膣炎を引き起こしてしまいます。
膀胱炎も、疲労や睡眠不足、冷えなどによって免疫力が落ちると発症しやすくなり、カンジダ膣炎と同時に発症してしまうことも少なくありません。
カンジダ膣炎の症状として、カンジダ菌が尿道から炎症を起こし排尿痛となる場合もありますが、大腸菌など別の細菌による膀胱炎からの排尿痛ということもあるのです。
真菌も、細菌も、身体のバリア機能がは機能しなくなったりすると、風邪をひきやすいのと同様に免疫システムが落ちて繁殖させてしまいやすくなってしまうのです。
カンジダ菌も、大腸菌も、大腸に寄生していることの多い菌ですので、尿道・膣と肛門など隣接している女性のデリケートゾーンの構造にも問題があるのですが、衛生面に注意する必要が多々あります。
排便時には温水洗浄などで清潔を保持するとともに、トイレでペーパーを使用する場合は必ず前から後ろへ使ってください。
後ろから前、肛門から女性器や尿道方向へ使用すると、大腸の雑菌類を移動させてしまい結果となり病気リスクが高まってしまいます。
女児には、幼い頃からトイレのしつけとして、母親がキッチリと教える必要があるでしょう。
膀胱炎の治療として抗生物質を使用したら、膀胱炎は完治したけどカンジダ症が発症したというケースもあります。
抗生物質によって、善玉の菌類も死滅させてしまったため、膣中の自浄作用が効かなくなってカンジダ菌が増殖してしまったケースです。
その場合は、更に抗真菌剤によってカンジダ症の治療をおこなうことが必要です。
膀胱炎とカンジダ症は類似点もあり、順番に、あるいは同時に発症することも多い感染症ですが、効果のある薬剤は別々なのです。
一般的には、膀胱炎を完治させてから、カンジダ症の治療をするとになります。
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