カンジダ症治療薬フルコナゾール
カンジダ症の治療薬剤として、抗真菌薬「フルコナゾール」は真菌(カビ)を殺菌するために用いられています。
フルコナゾールは、深在性真菌症に用いられるアゾール系の抗真菌薬であり、真菌を包む細胞膜を壊して、真菌を死滅させる効果のある薬剤です。
日本ではファイザーから「ジフルカン(ダイフルカンとも言う)」という商品名で販売されています。
その他にも、いくつかの後発医薬品(ジェネリック薬)も発売されていて、内服薬、シロップ、注射薬、外用薬などがあります。
真菌に作用する有効成分「フルコナゾール(Fluconazole)」は、カビの中まである真菌に作用して、細胞膜の生合成を阻止し、真菌を殺菌します。
身体の抵抗力が落ちて、増殖していく真菌にたいして有効に作用し死滅させるため、消化器真菌症や呼吸器真菌症など内臓真菌症の治療にも適しているとされています。
カンジダ膣炎の治療にも用いられることも多く、腟錠もあるため外陰腟(がいいんちつ)カンジダ症の治療によく処方されています。
真菌の中でも、カンジダ菌とクリプトコッカスという真菌に、とくに強い殺菌力をもつため有効な薬剤とされています。
体の内部への吸収もよく、肺や髄液へも高濃度に移行することができるため、内服すると非常に効果的です。
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ジフルカン(カンジダ症の治療薬) | |||||||
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婦人科や性病科でのカンジダ症治療には必ず処方される抗生物質がジフルカンです。成分はフルコナゾールで、飲み薬のため体内からカンジダ菌を殺菌します。塗り薬と併用できますが、ジフルカン単体でもカンジダ症を効果的に治療できます。
ジフルカンは処方薬のため医師の処方が必要な抗生剤ですが、個人輸入することができる医薬品です。 |
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フルコナゾールは。2011年には造血幹細胞移植患者に対して、深在性真菌症予防についての効能・効果が国内で承認されている薬剤です。
フルコナゾールの適応症としては、「真菌血症」「呼吸器真菌症」「消化管真菌症」「尿路真菌症」「真菌髄膜炎」などがあり、皮膚の深部や内臓の諸器官へ寄生した真菌による病変を治療するための抗真菌化学療法製剤です。
通常のケースでは、成人はフルコナゾールとして50〜100mgを1日1回経口服用します。
重症または難治性真菌感染症の場合には、1日量として400mgまで増量できるとされています。
カンジダ症の重症度や再発歴などによって、適宜増量され治療することも多々あり、外用薬などの併用するケースなども少なくありません。
フルコナゾールの効果の判定は投与後4〜7日目を目安に行いますが、効果が認められない場合などは他の薬剤の投与を実施するなど適切な処置をすることが求められます。
フルコナゾールに耐性をもったカンジダ菌の登場もあり、難治性のカンジダ症やカンジダ膣炎に進化していく可能性も多々あります。
常在菌であるカンジダ菌であっても、再発を繰り返すことは多くの悪影響がありますので、専門医でキッチリと治療して再発予防を心がけることが重要です。
フルコナゾールは副作用は少ないタイプの薬剤ですが、まれに吐き気や腹痛、下痢、発疹などがみられる場合もあります。
発疹が悪化するようであれば、服用を一時中止して受診することをおすすめします。
きわめてまれなケースですがショック症状や皮膚障害、血液障害、肝障害などもあると報告されているためです。
フルコナゾールは女性の膣に潤いを与えて自浄作用の働きを促す作用もあり、カンジダ膣炎には有効な薬剤ですが、妊娠中の人は禁忌とされていますし、腎臓病、肝臓病、心臓病、電解質異常、高齢の人なども注意が必要とされています。
腎臓の悪い人や高齢者などは、薬の排泄が遅れがちのため、用量を少なめにするなど慎重に用いる必要があるのです。