カンジダが目に感染？
「カンジダ症」はカンジダ菌による感染症ですが、目と耳に関する症状もあります。
目の痛み、目のかゆみ、かすみ目、光への過敏症、飛蚊症、視野の乱れ、目の下の隈、耳鳴り、耳の感染症など、真菌(カビの一種)であるカンジダ真菌の毒素による症状です。
なんらかの原因によって、真菌(カンジダ菌)が眼のなかに入り炎症を起こすもので、真菌を原因とした眼の感染症と位置づけられています。
早期に発見して適切な治療を受ければ、ほとんどの場合では障害を残しませんが、発見が遅れてしまったり、全身状態が非常に悪いような場合などでは、眼のなかで真菌が増殖してしまって、失明してしまうケースもあるのです。
ただし、健康な人や眼科の手術などをしたことのない人では、発症することはほとんどないとされています。
真菌(カンジダ菌)がが目に感染する「真菌性眼内炎」には、内因性と外因性があります。
内因性真菌性眼内炎(ないいんせいしんきんせいがんないえん)
身体のどこかに原因となる真菌が存在していて、血液から眼内に転移してくるタイプ（内因性・転移性）
血液に真菌が入り込んでいる状態から発生しますので、目の症状よりも先に身体の防御本能として熱がでます。
熱が１週間ほど続いた後で、かすみ目、目に黒い点や蒸しのようなモノが見え、外側の視界が欠損し、網膜剥離の状態となります。
放置すると、視力が落ちて、白目の充血がひどくなって、目が傷み、更に視力が0.1以下レベルになります。ほとんどの場合は、両目で発症するとされています。
外因性真菌性眼内炎(がいいんせいしんきんせいがんないえん)
外傷や手術の傷口などから、眼のなかに真菌が侵入するタイプ
どこかの傷から入った真菌（カビ）が原因で、手術などで高カロリーのブドウ糖がの点滴を中心静脈血管から入れることなどで、目に感染してしまいます。
発症したときは、自覚症状がほとんどなく、目の端に大量の小さな黒いものや、大量の蚊が飛んでいるように感じられます。
放置すると、ぶどう膜炎の症状が徐々に出現してくるとされています。
眼内炎(がんないえん)を起こす真菌には、カンジダ菌が圧倒的に多く、真菌性眼内炎の90％を占めるとされています。
内因性親近性眼内炎の場合は、ほとんどで何らかの全身的な要因があります。
体が弱って免疫力が落ちているとか、抗がん薬投与を受けていたりするケースがほとんどであり、通常の健康な肉体では目の感染リスクはありません。
身体の免疫力が落ちる代表的な病気としては、サルコイドーシス、ペーチェット病、原田病、HIV(エイズ）などがあります。
特に、カンジダ症とHIV感染症はとても深い関係にあるとされています。
カンジダ症は、免疫力が低下すると発症するため、HIV感染によって免疫力が低下していると併発しているケースが多々あります。
HIVの発症初期には、特に口腔カンジダや、目の真菌感染などが見受けられることが多いのです。
女性でカンジダ膣炎を繰り返し発症しているような場合なども、逆にHIV（エイズウイルス）や他の性感染症などにも感染しやすくなってしまいます。
カンジダ症を軽く考えず、キチンとした医療機関での治療と、再発予防が重要です。
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