カンジダ症と水虫
「カンジダ症」は、カンジダ菌は主に「カンジダアルビカンス(Candida albicans)」という酵母タイプの真菌によって、発症します。
水虫の原因である「白癬菌 はくせんきん(Trichophyton mentagrophytes)」の仲間でもある真菌、カビの一種です。
皮膚炎や爪などに発症した場合の症状や、湿気を好んだり、感染するパターンなども非常によく似ています。
真菌はカビの一種なので、温かい湿気の多い部位を好む特性もあり、治療薬も「抗真菌剤」という真菌を駆除する目的の薬剤です。
水虫の原因の白癬菌も、身体のいたるところに感染し、手足に感染すれば「水虫」、爪に感染して「爪水虫」、頭に感染すれば「しらくも」などと呼ばれます
白癬菌によるタムシなども良く知られています。
白癬菌は糸状菌の感染で(カビが広がるような菌糸の網のようなイメージ)、皮膚の角質の下の深部に寄生しているため、皮膚表面からも血液からも有効薬剤が届きにくいので、なかなか治らない、治りにくいのです。
水虫が、長期的に気長に治療が必要とされているのは、この白癬菌の潜んでいる皮膚角質の下という場所のためです。
カンジダ症の原因であるカンジダ菌は白癬菌と比べると、比較的簡単に治すことが可能です。
ただし、カンジダ菌による症状だということを突き止めることがポイントになります。
皮膚疾患の場合、痒みや湿疹として市販の軟膏を塗って、なかなか治らないとか、かえって悪化させてしまったりするケースも少なくありません。
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特に、市販の痒み止めや湿疹軟膏として発売されている薬にはストロイドを含む軟膏やクリームが多々あります。
皮膚カンジダや、水虫・タムシなどの真菌には、ステロイド剤は逆効果なので、知らないうち悪化させてしまうことがあるので要注意なのです。
真菌であるカンジダ菌や白癬菌が原因の皮膚疾患の場合は、抗真菌薬剤を使った治療が必要なのです。
カンジダ菌も白癬菌も、身体のアチコチに寄生している常在菌で、健康な人の皮膚や膣、大腸、口腔内などにも存在することが多々あります。
常在していても、数が少なければ、異常に繁殖したりすることが無ければ、何の問題もない真菌です。
カビと同じで、真菌の好む環境要因(湿気や温度)と、身体の抵抗力・免疫機能が落ちたりした複合要素によって、過剰に繁殖してしまいカンジダ症や水虫などとして出現します。
水虫が冬場には治まったとしても、夏になるとまた再発してくるのと同様に、カンジダ菌も潜伏していて条件が揃うと活動を再開し、活発に増殖してカンジダ症となるというわけです。
カンジダ菌の場合は、特に身体の抵抗力や免疫低下との関係が深く、病中病後などの体力低下時や、薬の副作用などで免疫力が落ちたり、慢性的な疲労やストレスによって自律神経が害されていたりして、異常増殖しやすいとされています。
足の指などに発症したカンジダの場合、水虫との区別がつきにくいケースも多々あります。
爪水虫と、爪カンジダでは、見た目ではほとんど区別ができないともされていて、培養検査によって確定できる程度です。
爪の病変の場合は、白癬菌もカンジダ菌も塗り薬では効果的な治療ができませんのでラミシールやジフルカンなど服用薬を使用するのが一般的です。
皮膚科では、抗真菌薬の外用塗り薬だけでなく、爪に出現している場合などはイトリゾールと呼ばれる内服薬で治療することも多々あります。
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婦人科や性病科でのカンジダ症治療には必ず処方される抗生物質がジフルカンです。成分はフルコナゾールで、飲み薬のため体内からカンジダ菌を殺菌します。塗り薬と併用できますが、ジフルカン単体でもカンジダ症を効果的に治療できます。 | ||||||
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